土台作り

 すっかり暖かくなり、満開の桜も散り始めています。今日で3月も終わり、明日から新年度が始まります。学校生活は、まだもう少し春休みですが、「新しい学年ではどんな出会いがあるのだろう?」「どんなことを学べるのかな?」と、不安と期待でいっぱいのことでしょう。 

 ピアノのレッスンでも、沢山の新しい曲との出会いが待っています♪新しい曲に出会ったときには、誰しもが、素敵な演奏がしたいな!と思うはずです。お気に入りの曲であればあるほど、その曲に対する理想も高くなります。その時に、思い通りの演奏をするためには、日々の土台作り(基礎固め)が大切です。

 土台がしっかりしていないと、立派な(しっかりとした)家は建てられませんし、素材が良くない食材に、いくらスパイスを振りかけたところで、美味しいお料理は作れません。寧ろ、素材が良ければ、余計なスパイスは要らないですよね!

 音楽も同じ。基礎(と言っても色々ありますが…)がしっかり身についていると、音階を弾いただけで美しい。作曲家の過ごした時代背景や音楽的特徴を知るだけで、その曲に合った自然な表現ができる。過去の作曲家たちが、一番美しいと思う音を決め、リズムを書き、ハーモニーをつけ、当時の楽器で演奏するのに最適な演奏記号をつけた…そんな作曲家たちの想いの詰まった作品を一曲でも多く再現すること、そのために必要な土台作りのお手伝いをしたいと、日々レッスンしています。

 導入の頃からコツコツ積み重ねてきた基礎力は、曲のレベルが上がった時の譜読み力や演奏に、はっきりと表れてきます。先日審査したコンクールでも、審査員の先生方とそのような話になりました。心から溢れ出る音楽性があっても、基礎力が伴わないと演奏が崩壊してしまいますが、基礎がしっかりしていると、音楽性はある日突然、花開くときがあります。そんな時のためにも、土台作りはしっかりとおこないたいものです♪

 私の教室には、ショパンやシューマン、プロコフィエフのソナタなどのハイレベルな作品を持ってレッスンにいらして、「もっと上手くなりたいので」と、基礎から学びなおしている大人の趣味の方もいらっしゃいます。小さな時の事は忘れてしまった‥という方、大人になってからでも、本人のやる気と努力次第で、演奏がぐっと良くなるものです。

 やる気になった時がチャンス!土台作りをしっかりとして、素敵な音楽を奏でていきましょう♪  

裕子ピアノ教室フロイデ/豊橋市のピアノ教室

ピアニスト幸田裕子が主宰する、愛知県豊橋市にあるピアノ教室です。 ドイツで研鑽を積んだプロによる、本格的なレッスンをご体験いただけます。 ”上手になりたい方”なら、どなたでも大歓迎♪ピアノを通して豊かな感性を育み、音楽を奏でる喜びを味わってみませんか?