コンクール、「動画審査」か「会場審査」か
この2年で、一気に「動画審査」が増えたコンクール。コンクールの審査方式にも選択の幅が拡がっています。
コロナ禍で、動画審査も、会場審査も、どちらも経験しましたが、当然どちらにもメリット・デメリットがあります。
「動画審査」は、一度ステージに出てしまえば、その日のコンディションが良かろうが悪かろうが、その瞬間の演奏で全てが決まる従来のホールでの審査と違い、自身のタイミングで、納得のいく演奏を収録できるので、緊張しやすい生徒にとっては良い面も多いようです。中には、逆に、変な緊張をしてしまい、満足のいく演奏がなかなかできず、録音半ばで集中力が切れてしまい苦手だという人もいます。また、演奏順番に左右されず、音量で評価されてしまわない、というところが良い点だと思います。というのも、「録音」というのは本当に正直で、"何となく" では平べったい音の羅列に聞こえてしまうから。素敵な音楽を持っている人が、評価されやすいと思います。
一方の「会場審査」。先日急遽、東三河PTCピアノコンクールの審査をすることとなり、お隣の市へ、2日間ホールでの審査をしに行ってきました。ホールの響きを上手く活用できた演奏もあれば、せっかく素敵な音楽を持っているのになぁ…いう演奏もありました。ピアノという楽器は、幼児も大人も同じ大きさの物を演奏するため、当然、成長過程で少しずつ演奏の仕方を変えていく必要はあるとは思いますが、初歩の頃から、如何にして音の出し方、身体の使い方を身につけるかが、とても大切であると感じました。それにしても、毎回思うことですが、幼児部門のレベルの高いこと!学年があがっても、今の素敵な音楽を大切に演奏を続けて欲しいです♪
人が社会の中で生活していく上で、ルールを守って楽しんでいるのと同じように、クラシック音楽にも、時代ごとのスタイルによる決まりごとがあって、それは学ばなければいけませんが、あとは自由です。感じるままに表現すればいいのです。「こうでなければいけない」ということはありません。
コンクールに挑戦する場合も、どれが良い悪いではなく、自分に合った方式の物を選択できると良いですね☆
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