クララ・シューマンの言葉を考える
ピアニスト、クララ・シューマンの言葉に、このようなものがあります。
「(私の夫であり、作曲家である)ロベルトは、意味を持たない音符や休符や付点をひとつとして書きませんでした。ですから、楽譜に書かれている通りに演奏してください。優れた洞察力を持つ人にとっては、すべてが楽譜の上に書かれているのです。」(クララのお弟子さんの回想録より。)
私たちが、普段目にしている楽譜というのは、いわば、音楽の設計図です。ロベルト・シューマンだけではなく、すべての作曲家が、考えに考えて書き込んだ楽譜は、一つ一つが作曲家たちからの大切なメッセージです。
ですから、私たちは、平面に書かれた楽譜を現実の音として再現する際には、一つの見落としもないように、さらには、作曲家の想いを汲み取り、そこに自分の想いを重ねて演奏するべきだと、私は思っています。そこに、年齢やピアノ歴は関係ありません。
そのようにして作品と向き合い、作曲家と対話ができたときに、初めて、“本当の意味での「ピアノが弾ける」楽しさや喜び” を味わうことができるのではないでしょうか?
先日のピアノコンサート2023を経て感じる、本気で作品と向き合ったからこその生徒たちの変化。音楽が楽しくなってきた予感☆
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