音楽の力
季節の風物詩が、例年とは違う姿で過ぎていきます。当たり前だと思っていたことが、当たり前でなくなった瞬間、物事に尊さを感じるようになりました。
新型コロナウイルスのパンデミックにより、新しいスタイルでの生活を余儀なくされただけでなく、美しい自然が脅威となり襲ってきた事に、ショックで言葉も出ません。豪雨による被害に心が痛みます。世界中、いつどこで何が起こるかわからない昨今ですが、これ以上被害が広がらないことを祈るばかりです。
人類の長い長い歴史の中で、疫病や自然災害、戦争…時には迫害を受けながらも廃れずに伝わってきた音楽。それは、いつの時代も音楽に癒しを求め、勇気づけられてきた人々がいたからではないでしょうか。
私が主宰するピアノ教室名にある「フロイデ」とは、ドイツ語で『喜び』という意味です。ピアノを通して、音楽の楽しさや喜びを味わってほしいと願いつけたものです。大きくなって色々な壁にぶつかった時、ピアノが気分転換の手段のひとつとなればいいな、音楽が癒しとなればいいな、音楽のある生活で心豊かな人生を送ってくれるといいな…と願い、日々レッスンをしているので、「先生お元気ですか?気分転換にショパンを弾いています♪」など、福岡で教えていた頃の生徒から時々メッセージが届くと、とても嬉しく頬が緩みます。
“音楽を奏でることができる”という幸せを改めて感じている今、音楽の持つ力、魅力を多くの人に伝え届けること、それが、私にできる唯一のことであり大切なことではないかと感じています。
「ピアノを通して、音楽を奏でる喜びを伝えたい」そう強く思う、今日この頃。
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